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kengo700のダイアリー

誰の役にも立たないと思う情報を発信するブログ

実況動画の構成をパクるということについて

動画 雑記

ある実況動画の構成を丸パクリした動画を見たときの衝撃と、感じた気持ち悪さをまとめておく記事です。考えが全くまとまっていないので、まとまりのない記事になっています。

はじめに

昨日、「てりぃ」という方が投稿されているゆっくり(機械音声)実況動画の最新話を視聴していたところ、動画の中でてりぃさんがこの動画シリーズの構成を真似た動画を投稿している人がいることに言及し、不快感を示されていました。

※てりぃさんについては下記ページをご覧ください。

その動画制作者の名前は伏せられていたのですが、書き込まれたコメントから「じゃれいも」という方だと分かったので、その動画を見てみました。

この動画を見て、「確かに企画は似ているけれど、こんな企画は山ほどあるだろうし、そこまで目くじらを立てるほどではないんじゃないかな…」と思いました。しかし一応、最新の動画もチェックしておこうかと、下記動画を見てみました。

これを見て、ゾッとしました。

名状しがたい不快感を感じました。
 

しかし「名状しがたい」という言葉の通り、なぜこんなに気持ち悪いのかが分からなかったので、その理由を考えながら整理してみます。また、このように実況動画の構成を模倣するというのはありなのか、についてもざっくり調べてみました。

てりぃさんの動画が模倣された件について

動画の概要

てりぃさんの『マイクラの全ブロックでピラミッド』シリーズ

てりぃさんの『マイクラの全ブロックでピラミッド』シリーズは、現在パート56まで投稿されています。 パート1の投稿日は2015年9月22日です。

また同時に『ダイヤ10000個のマインクラフト』シリーズも投稿されていて(現在は休止中)、こちらのパート1の投稿日は2015年9月4日です。

またこれらのシリーズよりも前からマインクラフト動画を投稿されていて、最も古い動画は2012年7月7日の動画です。

じゃれいもさんの『とりあえず石炭10万個集めるマインクラフト』シリーズ

じゃれいもさんの『とりあえず石炭10万個集めるマインクラフト』シリーズは、現在パート45まで投稿されています。 パート1投稿は2015年10月29日で、これが初投稿のようです。

パート1の時点では企画が多少似ている以外は、てりぃさんの動画との類似点は見られません。

しかし2016年3月23日投稿のパート6で同じBGMを使用し始め、2016年6月11日のパート17で二人の掛け合いになり、2016年6月18日のパート18から完全に同様の構成となったようです。

動画の比較

それぞれの動画かどれくらい似ているかは、実際に見てみるのが一番でしょう。

てりぃさんの『マイクラの全ブロックでピラミッド』シリーズの最新話がこちらです。

www.nicovideo.jp

じゃれいもさんの『とりあえず石炭10万個集めるマインクラフト』シリーズの最新話がこちらです。てりぃさんが言及されたことによりかなり荒れているので、そのうち見れなくなるかもしれません。

www.nicovideo.jp

いくつかの場面を引用すると、下記のような状態です(左がてりぃさん、右がじゃれいもさんの動画)。

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f:id:kengo700:20161228040046j:plain:w300 f:id:kengo700:20161228040051j:plain:w300

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これはリスペクトやオマージュではなく、模倣と言っていいと思います。

また機械音声の設定も一致、BGMも一致、冒頭のあいさつも「てりぃ」を「めりぃ」に変えているだけで他は一致しています。

てりぃさんの考え

『【Minecraft】マイクラの全ブロックでピラミッド Part56【ゆっくり実況】』から、てりぃさんの意見のセリフを書き起こしておきます。

てりぃ「一時のパロディや釣りならまだしも、露骨な真似で連載されるのは心底嫌なものです。 調べたところ、視聴者の方の中には、別IDの私の動画だと誤信された方がおられます。 また、私のことを知らない視聴者の方も当然におられ、そちらの動画がオリジナルの個性や工夫だと思われた方もおりました。 もしご覧になっているのであれば、ご自身の個性や工夫のみの動画にされますよう。以上です。」
 
ゆっくり「つまり許容しないということね。」
 
てりぃ「許容しません。配慮を考えられているならば、初見の方々にも誤解を招かないような動画の内容、見せ方にしていたはずです。」

その後の経緯

その後の顛末をわかる範囲で記録しておきます。 今のところ、てりぃさんもじゃれいもさんもTwitterなどをされていないので、やり取りは投稿した動画の説明文か、投稿した動画そのものしかない状態です。
 

じゃれいもさんが、動画の説明文に下記文面を追加(12月28日?)。

この動画はてりぃさんの動画を参考にしています。

てりぃさんが、動画の説明文に下記文面を追加(12月28日?)。

P.S.今になって注釈付けたようですが「ご自身の個性や工夫のみに直し、再upを」

じゃれいもさんが、新しい動画を投稿(12月31日)

めりぃ「先ずは、以前からコメントでご指摘いただいていた、視聴者への配慮に欠けていたことをお詫び申し上げます。この動画はてりぃさんの動画を参考にしたものであり、私はてりぃさんと同一人物ではありません。このことを念頭に動画をご視聴ください。

てりぃさんが、新しい動画を投稿(1月11日)

ゆっくり実況動画の模倣について

ゆっくり実況の特徴

私自身、ゆっくり実況動画が好きで、見るだけでなくいくつか動画をアップロードしてもいます。 そんな私が考えるゆっくり実況動画の特徴の一つに、「声が同じである」という点があります。

ゆっくり実況動画で用いられている声は機械音声であり、プログラムによって生成されるので、同じ設定にすると同じ声になります。

このため、ある動画シリーズでその機械音声に慣れると、他の動画シリーズであっても違和感なく楽しむことができます。特に「ゆっくり霊夢」と「ゆっくり魔理沙」の音声設定は、ほとんどの投稿者が同じ設定を使っているので、非常に聞きなじみのある音声になります。

その結果、別の投稿者が作った動画であっても馴染みのあるキャラクターが出演することになり、一度そのキャラクターのファンになれば、膨大な数の動画を楽しむことができるというのが、ゆっくり実況動画の魅力の一つです。

※ここら辺の話はどこかの動画で語られていたことの受け売りだと思うのですが、その動画を忘れてしまいました。すみません。

酷似したものを作ることが可能

しかし一方で、今回紹介した動画のように、動画の特色をほとんど完全に模倣することが可能でもあります。

しかし結構長いこと、いろいろなゆっくり実況動画を見てきたものの、ここまであからさまに模倣した動画は見たことがありませんでした。そのためそもそも、完全に模倣することが可能であるということに私は気付いていませんでした。

これもどこかの動画で言われていたことなのですが、「○○さんのキャラクターを使った動画を作ってもいいですか?」というコメントに対して、「大丈夫ですよ。同じキャラクター・構成にしても、必ずその投稿者の個性が出ますから。」というような返答をされている動画制作者さんがいらっしゃいました。

私自身が作成したゆっくり実況動画も、とらねずの人(Willow8713)さんのキャラクターをリスペクトしたものになっています。

このため私はこれまで、好きな投稿者さんの動画を真似して動画を作ることは、動画制作の第一歩として自然なことで、動画を作っていくにつれて各動画制作者の個性が出ていくものだと思っていました。

他人の動画の構成を完全に模倣するという発想がなく、またそのような模倣された動画を見た時に気持ち悪く感じるということも初めて知りました。

なぜ気持ち悪いのか

なぜそんな動画を見ると気持ち悪く感じるのか、まだ理由をうまく言語化できません。

たぶん、元の動画制作者さんに対する敬意の著しく欠けた行為が理解し難いからではないかと思います。

簡単に言えば「こんな恥知らずなことができる人間がいるなんて信じられない!」という感じでしょうか。

私がてりぃさんのファンで、てりぃさんの動画をずっと見続けてきたから、というのもあると思います。 それこそ冒頭のあいさつは数百回は聞いているはずです。

そんな状態で、ほとんど同じだけど細部が微妙に違うものを見たため、認知的不協和というか、不気味の谷的な感覚になったのではないでしょうか。

他のことで例えると

この気持ち悪さは、多分てりぃさんのファンではない人や、そもそもゆっくり実況動画を見ないという人には伝わらないんじゃないかと思います。

そういう人たちにも分かるかもしれない例えを考えてみると、「大好きなアイドルグループのパチモンを目撃してしまった状態」でしょうか。

例えば、SMAPが解散した後に、ほとんど同じ容姿の人達によるアイドルグループ「SNAP」が結成され、「世界に二つだけの花」という楽曲をリリースしてテレビ番組に出演しているのを見た、という状況が近いのではないかと思います。

まさに「こんな恥知らずなことができる人間がいるなんて信じられない!」という感じではないでしょうか。

悪意による模倣ではないと思いたい

一つ補足しておくと、これは私見ですが、じゃれいもさんは悪意を持って模倣していたわけではなく、単純にリスペクトのつもりだったのではないかと思います。そう思いたいです。

ゆっくり実況動画を作るのには膨大な労力が必要となります。5分程度の動画を作るためにも編集で数時間から十数時間、さらにゲームをプレイする時間もかかります。 動画の構成を模倣したからといって、労力はそこまで変わらないはずです。

邪な気持ちで45パートもの動画を作り続けるのは難しいと思います。

また、もしじゃれいもさんの動画がマインクラフトではなく別のゲームだったら、ここまで嫌悪感を覚えることはなかったはずです。むしろ、てりぃさんの動画をよく研究しているな、という好意的な気持ちを持った可能性すらあります。

前述したとおり、好きな動画を真似るというのは、技術向上のための王道的な方法であるはずです。本来は非難されることではありません。

Twitterで検索してみると、下記のような意見も見受けられました。

他の事例について

そもそも、動画の構成を模倣することは法律的にアウトなのでしょうか。 まあ、直観的に考えればアウトですけれど、実際どうなのかは調べてみないと分からないので、調べてみました。

※軽く調べた程度なので、間違ったことを言っているかもしれません。

テレビ番組の構成の著作権

さすがに実況動画を模倣した事例は過去にほとんどないと思うので、似たようなものとしてテレビ番組について調べてみます。 例えば、あるテレビ番組の脚本やBGMや出演者が同一で、中身だけ少し変えたような番組を放送することはできるのでしょうか。

下記ページによると、番組の「アイデア」や「作風」は著作物ではないそうです。

Q 番組の「アイデア」や「作風」も著作物になるのですか?
 
A 表現の内容や材料となっているアイデアや作風自体は「著作物」にはあたりません。思想や感情を創作的に表現したものという著作物の定義を満たしていないためです。

またWikipedia情報なので真偽は不明ですが、テレビ番組『クイズ$ミリオネア』は、オリジナル版を制作したイギリスの制作会社とライセンス契約を結び「番組フォーマット」を購入した上で制作されているそうです。

さらに調べると、テレビ番組の企画とフォーマットについて下記のような記述を見つけました。

他社の企画を真似したとしても,通常は著作権侵害にはならないでしょう。
 
ただし,実際にはどこまでが「アイデア」で,どこからが「表現」なのか,というその境界線を明確に引くことは非常に困難です。

「原則として法律で保護されていないが,取引の対象とはなっている」というものも存在します。
 
今日紹介する「フォーマット権」もその一種です。
 
(中略)
 
「フォーマット権」が取引の対象となっているのは,企画(アイデア)そのものというよりも,その企画を実現するノウハウ,つまり「ここをこうすれば視聴率が上がるという秘訣」に価値があると考えられているのでしょう。

テレビ番組と実況動画が類似したものだと仮定すれば、動画の構成は「アイデア」であるため、模倣しても通常は著作権侵害とはならない、といえそうです。

ただし、動画の構成が演出であり「表現」であると考えれば、著作権侵害となってくるかもしれません。

ブログの構成の著作権

この記事をご覧になっている方はブログを書いている方が多いと思うので、ブログの構成についても考えてみます。

例えば、はてなブログでは「テーマ」機能によってブログの見た目を変更でき、またCSSによって細かくカスタマイズすることもできます。 やろうと思えば、他人のブログとそっくりな外観のブログを作ることが可能です。

しかし、これは完全な私見ですが、ブログの構成を模倣することに問題は無いように思います。

ブログの外観を同じにしたからといって、同じアクセス数になることはあり得ません。 ブログのメインは「記事」だからです。

もちろんブログタイトルを混同してしまうほど似せたりすれば問題があるはずです。記事の中身をコピーするのは論外です。

しかしブログの外観だけ似せるのであれば、特に問題はないのではないでしょうか。

おわりに

昨日「ネット上で批判しないほうがいい」という記事を書いておきながら、まさに舌の根の乾かぬ内に批判してしまっていますね。

kengo700.hatenadiary.com

自分でもブレブレなのは分かっています。 しかしこの件に関しては、一動画制作者として黙っていられませんでした。

物申さずにはいられない、という気持ちが良く分かりました。