ブログ記事のタイトルに疑問形を使うと、その記事の内容が事前に分かりにくいので気をつけた方がいいと思います。 しかし疑問形の方が記事を読まれる可能性は高そうですし、難しいところかもしれません。
はじめに
ブログの記事(に限らずネット上の記事)を読んでいて、イラッとすることがあります。 特に「なぜ~なのか?」といった疑問形のタイトルの記事を読んで、内容が思っていたのと違った時です。
こういうタイトルを見て中身を読もうと思った私は、大体「なぜ~なのか。それは~だからです」という内容を期待しています。 しかし実際読んでみると、「先日~ということがありまして。なぜ~なのでしょうかね。皆さんはどう思われますか?」的な内容が書かれていたりします。
「何て中身の無い記事なんだ!」というのは言い過ぎかもしれませんが、「思っていたのと違った!」とは思います。
疑問形のタイトルは誤解を招く
疑問形の記事タイトルの場合、タイトルから内容を推察することが難しい場合があります。 あるタイトルについて、対応する内容が複数パターン考えられるからです。
具体的には「理由」「疑問」「反対意見」などでしょうか。他にもあるかもしれません。
例えば「なぜ運動するのか?」というタイトルで考えてみると、下記のような内容はどれもあり得ます。
「皆さんは日ごろ運動していますか? ある研究結果によると、毎日運動する人はしない人に比べて寿命が5年延びるそうです。さらに運動は、体だけでなく心の調子を整える効果もあります。何かを始めるのに遅すぎると言うことはありません。今日から運動を始めましょう!」
「近頃『運動をするべき!』という言説が目に付く。生まれてこの方碌に運動してこなかった私には、この意見が理解できない。現に私を含めた多くの人々は、運動せずとも何不自由ない生活を送れているではないか。もし読者諸兄の中に運動が好きな人がいたら、運動をするべき納得できる理由を教えてほしい。」
「人は運動すべきなのか? いや、そんなことはない。最近の研究によれば、毎日運動する人は寿命が5年も縮むらしい。哺乳類は一生の心拍数が決まっていて、運動すればするほど心拍数を消費してしまうのだ。早死にしたいのでなければ、運動は控えるべきだろう。」
三つめは少し無理がある気もしますけれど、これらの内容の記事に対して「なぜ運動するのか?」というタイトルがつくことはあり得ることです。 内容は全く正反対なのにもかかわらずにです。
誤解を招きにくいタイトルに変えてみる
ならばどんなタイトルにすればいいのか、上記の内容で考えると下記のような感じでしょうか。
理由 → 運動する理由
疑問 → 運動すべきなのだろうか
反対意見 → 運動すべきではない
なぜ疑問形のタイトルをつけるのか?
記事のタイトルを適当に決めているのではないと仮定すると、誤解しやすい疑問形のタイトルをつけるのはその方が読まれやすいからだと思います。 根拠はなく、ただの憶測ですが。
タイトルが曖昧であるほど、多くの人に読まれる可能性があるはずです。
これは例えば、「私の知り合いは生産性が低い」ではなく「日本人は生産性が低い」のように、主語を大きくして沢山の人に関わりがあるような内容だと誤解させた方が、多くの人に読んでもらえるのと同じようなことかもしれません。
釣りタイトルまでとはいかないまでも多くの人に読まれやすいタイトルというのは、一つのテクニックだと思います。
さらに疑問形のタイトルを使うと、読んだ人に「私は~だからだと思う」というブックマークコメントを書かれやすいという利点もあります。
おわりに
もちろんイラッとした記事が記憶に残りやすいだけで、大半の記事には誤解のないタイトルがついています。