kengo700のダイアリー

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『Galactic Junk League』の日本語化が完了しました

現在オープンベータテスト中のオンライン対戦ゲーム『Galactic Junk League』の日本語化が完了しましたという宣伝です。

はじめに

『Galactic Junk League』(以下、GJL)は、先月Steamでのアーリーアクセス配信が開始された基本プレイ無料のオンライン対戦ゲームです。 ブロックを組み合わせて自分だけの宇宙船を作って対戦するというゲームで、簡単に言えば宇宙版ロボクラフトです。

先日からこのゲームの有志翻訳を行っていた(詳細は下記記事)のですが、ついに日本語化が完了したのでお知らせします!

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…まあ実際はすでに1月19日に日本語化されていたのですが、いろいろ誤訳があったり文字が小さかったりしていたので、「日本語化が完了しました!」とは言いづらい状況でした。 しかし、2月8日のアップデートでそれが修正されたので、こちらでも報告させていただきます。

日本語化したGJLのゲーム画面

百聞は一見に如かずですし、いくつかゲーム画面のスクショを貼っておきます。

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へちょ絵ゆかりさん

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ブロック画面

ブロックを強化するとWikiにパラメータを書かなくてはと思うと、めんどくてジャンクが溜まっていく…

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戦闘中はスクショを取る余裕が無いっす

GJLの有志翻訳について

GJLのローカライズは有志翻訳によって行われています。開発者の方がゲームのファンから翻訳ボランティアを募集して、それをゲームに実装しています。

そこまで一般的ではないですが、インディーゲームだとちょくちょく見かけるスタイルだと思います。

翻訳作業の経過

せっかくなので翻訳作業の時系列をメモしておきます。

  • 1月08日:有志翻訳募集について知る
  • 1月09日:Wiki立ち上げ
  • 1月11日:開発者に連絡。日本語翻訳の申し出
  • 1月13日:開発者から返信
  • 1月17日:翻訳システムの準備完了。翻訳開始。Steam配信開始
  • 1月18日:翻訳完了
  • 1月19日:日本語版配信開始
  • 1月21日:開発者から連絡。Steamストアページの文章の翻訳依頼
  • 1月23日:Steamストアページの文章の翻訳完了。文字が小さい部分などを指摘
  • 1月30日:文字が小さい件についての返信
  • 1月31日:テキストに空白を入れるなどの作業完了。使えそうなフォントを連絡
  • 2月08日:マイナーアップデートで校正などが反映

翻訳完了から実装まで1日というところが、インディーゲーム特有のフットワークの軽さを感じます。 あと時差を鑑みても連絡の返信は即返ってくるのに、土日は全く連絡がつかないところが海外のメーカーっぽかったです (土日にも作業するような日本の一部メーカーがおかしくて、土日は休むのがグローバルスタンダードというやつなんだと思いますけど)。

改行とかフォントとか

上の時系列に書いた「文字が小さい件」についてですが、1月19日に配信された日本語版では下図のように一部の文字が小さくて見づらくなっていました。

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アルファベットより漢字の方が視認性が低いので、普通は日本語化に合わせてフォントサイズを大きくするはずですが、逆に英語版よりも文字が小さくなってしまっていました。

このフォントサイズを変えられないか開発者の方に尋ねたところ、「翻訳された文に半角スペースが入ってないから適切に改行できないんだ。全部の文字に半角スペースを入れたら解決すると思うんだけど、どうだろう?」といった返事が返ってきました。

どうやらゲームのテキスト周りのシステムが、日本語の1文まるごとを1単語だと認識して、単語を分断しないように表示しようとしてフォントサイズを自動的に小さくしていたようです。

それまで考えたこともありませんでしたが、確かに英語では各単語が半角スペースで区切られていますし、英語を扱うテキストシステムを構築しようとすればこの半角スペースを区切りとして活用するのは自然な方法ですね。 普段何気なく使っている日本語対応のテキストエディタや組版システムは、全く意識していませんでしたが、とてもありがたいものです。

ちなみに「全部の文字に半角スペースを入れる」という解決策は読みづらさが悪化しそうですし、あとからテキスト周りのシステムを日本語対応させるのは困難だろうと思ったので、「ゲームのテキストエリアのサイズに合わせて、各テキストの適切な位置に半角スペースを手動で挿入する」という解決策でいきました。

完璧に自然な表示にはできませんが、気にならない範囲だと思います。

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また合わせて「何かおすすめの日本語フォントはないかい?」と聞かれたので、ググって出てきたフリーフォントで可読性が高そうな「Noto Fonts」と「IPAフォント」をおすすめしてみました。

それが採用されたのかは分かりませんが、2月8日のアップデート後は多少読みやすくなりました。

余談ですが、日本語化されたゲームのフォントが微妙というのは、結構よくある話みたいです。

翻訳者の募集

GJLはオンラインゲームなので、アップデートによって新要素が追加されていき、翻訳作業も継続的に行う必要があります。

このブログの過去記事をお読みいただいた方はご存知の通り、私が(あの世に)失踪する可能性は結構高いので、有志翻訳にご協力いただける方を募集しています。

翻訳作業の条件は下記の通りです。

  • 翻訳はボランティアです
  • 長い期間に渡って定期的に翻訳を行う必要があります
  • GJLをプレイしている必要があります

ボランティアですが、ゲームで使える課金通貨がもらえるそうです(私はまだもらってませんけど)。 それと未実装のシステムの内容を先に知ることができて、ちょっとニヤッとできます。

現バージョンのテキストは私が全て翻訳したので、今後有志翻訳にご参加いただける方の負担はごくごく少ないはずです。 今のところ、新たに訳す必要があるテキストは週に2~3文程度です(大型アップデートの直前は増えるかもしれません)。

翻訳に興味がある方は下記フォーラムを読んで開発者にご連絡いただくか、私までコメントやTwitterで教えてください。

GJLのレビュー再び

1月10日の時点でGJLを数時間遊んだ状況での感想をブログに書いていました。

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その後しばらくプレイした感想をまとめてみます。

ただし私はGJLのWikiを立ち上げたり翻訳作業に参加したりと思い入れができてしまっているので、客観的なレビューはできません。

多彩なプレイスタイル

GJLではブロックを組み合わせて好きな宇宙船を造って戦えるのに加えて、特色のあるクラス(艦種)と武器、能力(スキル)があるので、とても多彩なプレイスタイルが可能になっています。 今のところクラスは5種類、武器は7種類、能力は18種類あります。

メジャーなプレイスタイルは下記のような感じでしょうか。

  • 機動力と耐久力は低いが遠距離攻撃が可能なスナイパータイプ
  • 機動力は低いが耐久力に優れるタンクタイプ
  • 耐久力は低いが機動力に優れるアタッカータイプ
  • 支援スキルを多数所持するサポートタイプ

各クラスと武器には一長一短があり、試しに使ってみると新たな発見があったりします。 長所だけでなく欠点もあるため、ある場面では強い機体でも場合によっては全然活躍できなかったりします。

自分の機体の長所・短所を把握し、いかに得意な場面に持ち込んでいくのかがプレイヤーの腕の見せ所になってくるでしょう。 それを試行錯誤して工夫を重ね、作戦が思い通りに決まった時の嬉しさは他のゲームでは中々味わえないものだと思います。

もちろん深く考えずに暴れまわるプレイも楽しいです。 1プレイが短めなので、いろいろなプレイスタイルを気軽に試せます。

頻繁なバランス調整、透明性の高い運営

そうはいっても強い武器や戦略というものはあって、それを採用した機体一色になる場合もあります。

しかしこのゲームは頻繁にバランス調整が行われていて、極端に強い武器は是正されています。 そのようなタイミングで強くなったという噂の他の武器を試してみると、新たなプレイスタイルを発見できて楽しかったりします。

また調整内容などが公式ブログで発表されていて、どういう根拠でそのような調整になったのかが詳しく説明されています。 さらにその時期での各武器の使用率などのデータを見せてくれるなど、非常に透明性が高いです。

運営にバグ報告などを行うとすぐに返事が来るという話もあって、今のところ運営の評判はかなり良い状態です。

オンラインゲームでは運営が信頼できるかはかなり重要だと思いますが、その点GJLは今後の発展がとても期待できると思います。

創造力が刺激されるネタ機たち

GJLは好きな宇宙船を作れることから、何かしらのキャラクターを再現するなどの、いわゆる「ネタ機」もいろいろと作られています。 ネタ機の画像はWikiのページやSteamのコミュニティーなどで見ることができます。

一番すごいと思ったのは、やじるしさんの金剛改二です。

私が艦これをやってるからかもしれませんが、これは凄い。

実際ネタ機を造ろうとすると、全くそのまま再現することはできないのでデフォルメする必要が出てきますが、そのさじ加減が難しいのです。 私もいろいろ作ろうとしたんですけどね。全然いい感じの造形が作れません。 精進あるのみです。

ちなみに3月末ごろのメジャーアップデートでは、デザインのいい船にボーナスが付くようになるそうです。 運営もネタ機の作成を推奨していきたいとのことです。

見た目が楽しいだけでなく、ネタ機にゲーム的にも意味があるようになるのはとても良いですね。

GJLの微妙なところ

まだアーリーアクセス版ですし、もちろん微妙なところはいろいろあります。

一番問題だと思うのは、少人数マッチが組まれる場合があることです。 試合は通常7対7なのですが、場合によっては3対3になったりします。

クラスや武器に相性があるゲームなので、少人数だと編成次第で最初から勝敗がほとんど決まってしまいます。 あと少人数だと1デス1キルが重要になるので、慎重で動きの少ないゲームになってしまいます。

逆に多人数のわちゃわちゃした混戦はとても楽しいです。

これについてはプレイヤー数が増えるしかないわけで、だからこそ私もこのようにブログで宣伝しているのです。 宣伝効果は微々たるものでしょうけれど、ちりつもです。

GJLは無料で遊べるゲームなので、ちょっとでも気になった方はプレイしてみてください。

おわりに

最近思うのですが、「レビュー」というものは上手く書くのにかなりの技術と経験が必要ですよね。

いざ自分がレビューを書いてみようとすると、AmazonとかSteamに書かれている長文レビューの凄さが分かります。

どうやったらあんなに分かりやすく魅力が伝えられるのでしょう…